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大学院生のブログ

人生まるごと今後の課題

「自炊めし」の価値を再認識する

書籍レビュー 雑記

唐突でなんだが、私は自炊が嫌いである。根本的には面倒臭がりというのがあり、いちいち食器や調理器具を洗うのが面倒で仕方がない。できれば一生、台所には近寄りたくないと思ってこれまでの時間を過ごしてきた。

今は便利な時代である。大学の周りにはいくらでも安い店があるし、なんなら学食だって悪くない。400円ほど出せば、「米 + 主食 + 小鉢 + 味噌汁」とバッチリ揃った食事がとれるのだ。

たまに学食のメニューを「まずい」と言って敬遠する人がいるが、これまでの人生、どれほど美食で過ごしてきたのだろう。カップ麺をそのままかじっていた私には、そんなにささいな味の良し悪しは理解することができない。お得な人間だと思う。

何はともあれ、自炊である。自分自身が少食なことも手伝って、ほんとうに自炊とは縁遠い生活をしていた。そんな私の意識が変わったのは、人に付き添ってスーパーへ行ったときのことである。驚くなかれ、それまでの私はスーパーにすらさほど近寄らなかった。コンビニで充分と考えていたのである。

大学周りには店が多いと書いたが、それはスーパーも同じだ。最近になってわかったことだが、スーパーにも色々と特色があるらしい。24時間営業だが割高な店、このご時世に「日曜休業」な店。オールドファッションな店ほど、旬のものや「得意分野」の商品は安く売る傾向にある。実家の町にはそもそもイオンモールしかなかったから、そんな個性には目を向ける機会がなかったのだ。

そして、スーパーの歩き方を心得てくると、思った以上に自炊はめんどうでなく、コストパフォーマンスの良いものだと分かってきた。

これまで私は、自炊 = 何やら面倒な、3時間くらいかかるもの と考え、徹底的に毛嫌いしていた。しかし実際は、「味のついた肉を焼く」だけでも料理になる。
値段も当然、レストランより安い。せいぜい400円ほどで巨大な肉をまるごといただけるのだから、これは素晴らしい!そう思い直したのである。

さて、自炊の価値を再認識したところで、私は形から入るオタクである。であるから、こういう本を買ってみた。

www.orangepage.net

自炊に縁のない人間にとっては、そもそも「レシピを考える」ことのハードルが高い。これまでのボロボロな食生活のせいで、「いったいどういう料理があるのか?」ということが全くわからないのである。そもそもの選択肢がないから、クックパッドで検索すらできない。味つき肉はうまいが、毎日というわけにはいかないのである。

このレシピ本は、「残業めし」とあるからには、比較的簡単なレシピが載っている。調理時間は15分ほど。おまけに「太らない」をテーマにしているから、野菜が多めで体にもよい。肉は鶏肉が中心となるが、私はそもそも 鶏 > 豚 > 牛 の順で好きだから問題なかった。

そして、レシピ本以外には、「クックドゥ」や「鍋キューブ」などの素晴らしさにも気づいた。なにせ、野菜を切って熱を加える → これを放り込む だけで、とんでもなく美味しい食事が出来上がるのだ。

味付けは一番肝心なのに、私は一番これが苦手だ。どうしても計るのを面倒臭がって、宇宙みたいな味のものを作ってしまう。そんな私にとって、こういったレトルト調味料はまさに救世主とも言える存在だった。

私のこの行動を、「自炊」カテゴリに入れていいのかはわからない。「ハードコア料理人」みたいな人からすれば、まだまだダメなのだろう。しかし何事もハードルを上げるのはよくない。カップ麺を生でかじっていた人間が、「野菜を買い、変形を加え、なんらかの操作を行う」という複雑な動作を可能にしたのだ。これはもう、進化である。今後もなるべく気負わずに、「手抜き自炊めし」を追求していきたい。