読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

大学院生のブログ

人生まるごと今後の課題

「転職サイト」に登録した話

雑記

大学院もM2に差し掛かると、ちょっと血迷う時期がある。同級生との経済格差も相まって、「しゅ、就活とかしてみる……?」みたいな気分になってくるのだ。こういう体験、私だけかと思ったら、案外多くの先輩たちが体験したらしい。「今では立派なあの先輩も、実は迷った時期がある」というのは、ときに心の支えになるものだ。

ともあれ血迷った私は、「転職サイト」に登録してみた。就活なら「就活サイト」では?という話なのだが、「何度も出てくる広告に、ふと興味を持った」というのがきっかけだったので、一足飛びに「転職サイト」となった。

ものは試し。一体どういうことが起こったのか、簡単に報告する。

希望条件の登録

まずはサイトへアクセスし、職歴やスキル、希望条件などを入力する。嘘をついてもいいことがないので、自分の求めるものを正直に入力した。

周りの人にいろいろ聞いたところ、会社に求めるものは思ったより人それぞれらしい。
聞いた中では、とにかく給料がほしい(そのためなら激務も厭わない)人、「やりたいこと」を優先する人、たくさん休めることが一番大事という人がいた。

自分の方向性を貫きつつ、強気で就職活動をすると、けっこう満足のいく結果を得られるらしい。その人たちに実力が伴っているからというのもあるだろうけれど、私もとりあえず「正直」「強気」でいくことにした。

さて、いろいろな人の意見を聞きながら分析したところ、私が最大のパフォーマンスを発揮するためには、以下のような環境が理想的だとわかった。

  • 業界
    クリエイティブ系(ただしアート志向ではなく商業)。IT系とも相性よさそう

  • 業務形態
    リモート(在宅)

  • 給料
    そんなに高くなくともよいが、東京に住むといろいろお金がかかりそう。なので、それなりにほしい。

「こんな職場ねーよwww少なくともそこに私は求められてねーよwww」と思ったが、「正直」「強気」の精神で、恥を忍んで登録。条件を下げるのは簡単だが、上げるのは難しいからね。

フローに従って「転職活動」スタート

さて、登録が終わると、まるでソシャゲの序盤クエストのように「次はこれ!」とやることが湧いてくる。

私の登録したサイトは、おすすめの求人が表示されて、それに「興味あり」「興味なし」を押して振り分けていくようなイメージ。

私が会社に「興味あり」するのと同じく、企業からも私に「興味あり」が届く。UI含めて出会い系アプリのTinderと同じ仕組みだね!

企業からは「スカウト」が届くこともあり、「面接確約」のスカウトもある。おお、なんだかいっぱいスカウトが届くぞ。私は社会に必要とされているんだな、ハハハ!

様子がおかしい

まあ、世の中そんなにうまくいかない。

先ほど引き合いに出したTinderもそうだが、出会い系というものは、「この人にこそ!」という相手にだけツバをつけていたのではいつまでたっても出会えない。「まあかろうじて何とかなる」程度の相手にも、数打ちゃ当たる精神でバシバシ特攻していくのが正しい作戦だ。

私の場合、いただいたスカウトメールを見てみると……

  • 希望業界にかすりもしない業界
  • 希望形態にかすりもしない形態
  • 希望年収にかすりもしない年収

という案件がほとんどではないか!

中には大手xxショップとか、大手xx社とかからのスカウトもあって、「どんだけ人手足りてないの」と心配になってくる。

いや、逆に聞きますけど、私にこの仕事、務まると思いますか?
そのくせスカウトの文面は「xx様の経歴を拝見いたしました結果、ぜひお話を伺いたいと思いまして」とか書いてある。絶対見てないでしょ!?清々しいほどの嘘、純度100%の嘘。鼻水出たわ。

ハァー、もう完全にわかった。「そういう」世界なんですね。「出会い系研究会」*1でもそういう結論になったよ。一縷の望みをかけて案件を見たけど、業界といい募集条件といい、漆塗りかな?ってくらい真っ黒。私を求めている社会なんて、どこにもなかった。

現実を知った

もちろん上記のような悲しい出来事だけでなく、普通に気になる案件もいろいろあった。
気になる会社のヘッドハンターさんからスカウトが来て、「ッシャオラァ!!!」となったこともある。しかしその場合も、

 

「あなたの経歴を拝見して、ぜひ(会社名)様をご紹介したく、ご連絡申し上げました」

「ありがとうございます。ただ、案件を拝見いたしましたところ、私の希望する『リモート』という形態はないようですが、そちらのほうは大丈夫でしょうか?」

「今回の職種はリモートではないので、難しいと思います。ありがとうございました」

 

無為〜〜〜!!!とても無為〜〜〜!!!私が桂文枝だったら、イスから転げ落ちた上に靴を投げつけてますよ。「なんやねん!!」って言いたくなる。

「経歴を拝見して」って定型文なんだろうけど、微塵も「拝見」されてなくて虚しい。

正直言うと、スカウトが来たときは「リモートがいいとのことですが、ゆるいフレックスなので何とかなりませんかね?」みたいな交渉が来たのかなと思っていたんです。なんなら心の中で「ついに東京住まいになるかもしれんな、ヌフフ」くらいは考えていた。

その結果がこれだからね。テンションの位置エネルギーで電気くらい起こせそうだわ!!

「血迷った」程度の気持ちで就職活動をしてはいけない

さて、未だに私のアドレスにはバシバシ「スカウト」メールが届く。
しかしそれはいずれも、「まったく希望にかすってない仕事」だったり、「明らかに私のページを開いてすらいないスカウト」だったり。
なんだかなーと思う。

正直、リモートって全然一般的な形態じゃないし、難しいのは分かっていた。
リモートだと、本人の作業効率は上がるかもしれないけど、誰かと連携をとることが必要になった瞬間、効率はメチャクチャ下がる。

職場ならちょっと歩いていって「ここってxxですか?」「うん」で済むやりとりが、メールなりSlackなりだと「相手のレスポンスを待つ時間」が発生してしまう。
もちろん工夫の余地はあるんだろうけど、少なくとも現状では「会社に集まってるほうがベター」と考える企業が多いのかな、と。

しかしそれでも、もしかしたら運命の出会いが……と思っていた。そんな甘い夢は完全に打ち砕かれた。まあ考えてみれば、そりゃそうだ。関係というものは(基本的に)ギブアンドテイク。「私が会社に与えられるもの」が少なければ、「会社が私に与えてくれるもの」も少なくなる

新卒採用なんかは例外的に、「与えられるもの」がゼロに近くても雇ってくれるのだろうけど……。
少なくとも「転職サイト」で人材を探すような会社なら、こちらも何を「ギブ」できるか考えなければならない。スキル的な「ギブ」がないのにスカウトを送ってくるような会社は、いわば人員の「頭数」くらいしか考慮してないわけで、そんな会社がいい会社なわけはない。多分。

他の転職サイトにも登録した

ちなみに今回は、比較のために他の転職サイトにも登録してみた。
そちらはエージェント型の転職サイトで、条件を言っておけば、マッチする求人をメールでレコメンドしてくれるという形だ。

しばらくして、エージェントさんから連絡が届く。どれどれー?

「今回は弊社の開拓力不足により、マッチする求人をご案内することができませんでした」

あ、はい。(真顔)

たぶんそれは御社の開拓力不足ではなく、私の社会適合力不足でございます。お手間をおかけしたことに申し訳ない気持ちを抱きながら、そっとメールをゴミ箱へ入れた。
残念ながら、それから一度も連絡は来ていない。

まとめ

今回は残念な結果に終わったが、別に転職サイトが悪いわけではない。

たとえばIT系なら、外資系の企業がかなりホワイトっぽい求人を出していたり、面白そうなベンチャー企業が求人を出していたりした。もちろん、求められるものは大きいと思うけれど、その分リターンも大きそうだった。ウリになるスキルを持った人なら、転職サイトを通じていい出会いがあるのかもしれない。単に私が、市場に合致する人間ではなかったというだけだ。

ともかくも、いらぬことを考えないで目の前の研究を進めよう。そんな風に思えた「転職活動」だった。

*1:そのうち書く。