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大学院生のブログ

人生まるごと今後の課題

そして論文は進まない

雑記

今日も気づけば午後4時になっていた。手元の論文はまったく進んでいない、っていうかもう見るのも嫌だ。せっかく時間を割いて丁寧なコメントを下さった方々、そして誰より、1年も多く面倒を見させている先生に対して申し訳なさがこみ上げる。だけれど肝心のやる気は湧いてこない。焦って泣いて悔やんで、時間だけが無為に過ぎていく。こんな状況に陥るのは、いったい人生で何度目になるのだろうか。

私は締め切りのプレッシャーに弱い。取り組む前から緊張で胃を悪くし、うずくまってしまう。悪い結果ばかりが頭をめぐる。まだ1文字だって書いてはいないのに、それを読んだ人々が鼻で笑う姿を想像して呼吸が止まる。気分を変えようとして無理矢理に眠る。必要のない睡眠はただでさえ低い血圧を押し下げ、気分はもっと悪くなっていく。

気づけば食事もろくに取れなくなっている。仕方なく何か口に入れるものを探す。自炊能力のない私は普段から食べ物をストックしておくことをしない。あるのはせいぜい緑茶とコーヒーくらい。比較的、味のついているコーヒーを選んで、布団にもぐってちびちびと飲む。部屋の片隅に、脱ぎ捨てられたままのコートが見える。ハンガーにかけなくては、そうは思うが、体が動かない。

布団で丸くなっていると、自己肯定感がどんどん失われていく。せめて何か、何か知的な刺激を、と思ってインターネットを徘徊する。社会を笑った、分かった風の記事が無数に流れてくる。芸能人の惚れた腫れた、切った張ったの話題も同様に。うんざりして、意味もなくどこかの国の歴史を調べる。なんとなく脳が満たされる。こうして、数時間が経過している。

気付けば日も傾きはじめて、窓の外からオレンジ色の光が差し込む。相変わらず洗濯はできていないし、食器はシンクに放ったままだ。当然論文だって1文字も進んでいない。しかしこの時間くらいになってくると逆に元気が湧いてくる。もう今日という日は終わりかけている!世間の人もそろそろ帰宅して、のんびり過ごし始める頃だろう。だから私だって眠っていい。そんな風に思う。けれども気持ちの半分は「そんなはずはない」と反駁する。あなたは朝から何もしていない。あなたに休む権利などない。

生産的なことは何もしていないのに、時計を見るともう22時だ。そしてiPhoneの画面に表示された日付に驚愕する。こんな葛藤を始めてから、もうどれだけの日数を無駄にしただろう?身の回りの、勤勉な人々の姿が脳裏をかすめる。彼ら彼女らが努力している間に、私はいったい何を成し遂げたか?何を成し遂げるべきであったか?

罪滅ぼしのように思索の断片を拾い集めてメモ帳へ打ち込む。そこに立ち現れた文字の少ないのに切なくなって、すべてを消してしまう。そんな風に電子の屑となって消えていったアイディアは、もう二度と取り戻すことができない。