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大学院生のブログ

人生まるごと今後の課題

なぜ私はこんなにも広島に心惹かれるのか(後編)

旅行

(この記事は後編です。前編はこちら

 

さて後半。フェリーは無事、宮島に到着。さっそく迎えるのは「歓迎」の石灯籠と、ものすごいシカ臭。「ああ、来たなあ……」ってなります。仔鹿の姿もけっこうあって、外国からの観光客がすごく盛り上がっていた。

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島内はいい感じにこぢんまりしている。とくに観光シーズンでもないド平日なので、観光客もそこまで多くはない。観光都市である京都に住んでみて分かったけれど、こういった土地の観光シーズンの姿を楽しむのは、相当上級者(地元民クラス)になってからじゃないと無理。ちなみに、シーズンオフの平日朝なら清水寺も嵐山もスッカスカですよ。

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気楽なペースで歩いていると、無事、厳島神社に到着。もうかなり潮も引いていて、コサギやシオマネキの姿が見える。シオマネキって名前は誰が考えたのだろう。どうしてあんな動きをするのだろう。思索がめぐる。

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誰もいない神社に海風が吹きわたる。夏の終わりを感じさせる夕日の高さ。普段、宗教を意識することはほとんどないが、神がいると言われれば信じてしまうような清浄な空間だ。本殿・平舞台・高舞台は平安時代の建物で、国宝。ここから海を見つめながら、平安時代の人々はなにを思ったのだろうか。

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しばし海を眺めたあと、表参道商店街をうろついてみる。いかにも「Microsoft Wordで作りました」然とした貼り紙に、ああ、ここには人が住んでいるんだなとなぜか思う。シーズンには修学旅行生で賑わっているであろう場所だが、ここも人はまばら。「世界一の大杓子」も、あまり誰からも顧みられることなく、ただそこに置いてあった。

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「神の使い」はどこにでも現れる。昔は本州と島を泳いで渡っていたというが、本当なのだろうか。実家ではネコを飼っていて、多くのネコと同じように水をいやがる。だから勝手に、四足獣は水を嫌がるようなイメージを持っていたけれど(当然、そんな認識は誤っている)、ここのシカはじゃぶじゃぶ水へ入っていく。逆光に照らされるその姿は、神の使いらしい風格をきちんと備えていた。

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潮の引いた海を歩いて、大鳥居まで。フジツボがびっしりくっついていて、間近で見るとなかなかすごい。この大鳥居、ヒビに小銭を差し込む観光客がいるらしく、問題になっているそうだ。みんな鳥居前で写真を撮っていて、何度かシャッター係を頼まれた。

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島に戻る。島内には小川が流れていて、ここの水で潮にぬれた足を洗った。冷たい水に洗われて、足の疲れも和らいでゆく。しばらくそうして、フェリー乗り場へ戻った。

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乗り場にはシカの親子の姿がいた。和んでいたら、観光客が落としたパンフレットを3匹で猛烈に奪い合い始めた。それは食べ物じゃありません。パパ鹿の口からパンフレットを引き剥がそうとしたが、圧倒的な歯の力の前に敗れ去った。おなかを壊していないといいけど……。心配になりながらフェリーに乗る。そして宮島と別れを告げた。

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その日は広島駅前のビジネスホテルに泊まり、二日目は広島に住む人と市内をまわった。雨にぬれた平和記念公園は美しくて、少し肌寒かった。そうして新幹線に乗った。「のぞみ」はすべるように走り出し、矢のような速度で京都へ向かっていく。「こだま」よりも「ひかり」よりも速い「のぞみ」。音よりも光よりも、人の希望は速く、遠くまで届いていくのだろうか。新幹線に乗るたびに、いつもそんなことを思う。

かくして広島旅行は終了。短い期間だったが、じゅうぶんリフレッシュできた。しみる景色も多くて、行ってよかったと思う。土産は買わなかったが、うっかりつけた日焼け跡がしばらく旅を思い出させてくれた。

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