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大学院生のブログ

人生まるごと今後の課題

新京極のワームホール、「染殿地蔵院」

観光(京都) 雑記

今年は初めて、実家に帰らずに新年を迎えた。
実家の元日は、イオンの初売りセールへ赴くのが定例行事。今年は寝正月でもよかったのだけれど、なんとなく元日を無駄にしてしまうような気がしたので、外へ出た。

予想に反して百貨店はどこも営業していない。日本がホワイト企業化していくのは喜ばしいことなので、むしろ嬉しい。元日はみんな家でゆっくりしろということでしょう。いつもは多くの人で賑わっている新京極も、今日ばかりはさすがに人がいない。そんな中、突然目の前に現れてきたのが「染殿地蔵院」だった。

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染殿地蔵院があるのは、京都市のメインストリートである四条通と、新京極の交点あたり。周りにはドーナツ屋やアクセサリー屋なんかがあるが、ぽっかり穴があくようにして染殿地蔵院はある。人々は行き交うばかりで「染殿さん」には目もくれない。かくいう私も、今日まであまり目を留めたことはなかった。私もまた、せわしない人々の一員になっていたのだろう。

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敷地はせまく、ビルの隙間を満たすようにして建っている。「染殿地蔵院」という名前の由来は、文徳天皇の后である藤原明子(あきらけいこ)、通称・染殿皇后が、ここに祈願することで清和天皇を授かったのが由来だそう。ところで中学生のころからの疑問なのだが、「明子」がどうして「あきらけいこ」になるんだろう。「明」1文字だけで「あきらけい」の部分を担っているんだよな?よくわからない。

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『京都の平熱』で、鷲田清一は京都を「聖と俗、学と遊が入れ子構造のようになった街」と評していた。実際、京都はいい意味でカオティックな街だ。平安時代のものが平然と残っているかと思えば、いかにも最近、流行りのものが建てられたりもする。それらは完全に分断されているわけではなく、思いがけないところで隣り合わせになっている。染殿地蔵と繁華街の例は、まさにそんなカオスを象徴したものなのではないだろうか。

京都で暮らし始めて3年目になるが、まだまだ私は京都を知らない。厳格なようでいて、新しいものが好き。ツンと気取っているかと思えば、どぎついエロスをのぞかせる。そんな京都を、私はまだまだ知りたい。

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